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盆栽を言葉で説明できますか?〜盆栽の定義

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サザエさんの波平が自宅の庭で育てている植物が、ただの『鉢植え』ではなく『盆栽』であるということは、日本人なら見ればわかるかな、と思います。
逆に子供の頃見たサザエさんで盆栽というものを知った人も多いかもしれませんね。

じゃあ、盆栽って何?

と聞かれたら、あなたはそれを言葉で説明できますか?

『盆』はすなわち器、『栽』は植え育てることですね。
だからまあ、字だけで見れば鉢植えっちゃ鉢植えです(笑)。

また松なら盆栽、など木の種類で決まるものでもありません。
通常鉢植えによく使われる木や花、草でも、盆栽にはなり得ます。

では一体何が違うのか。

ルーツや細かい決まり事は置いといて、あえてざっくりと説明するなら、私ならこう答えます。

盆栽とは、風景を模した自然の縮図である。

…ちょっとかっこつけました。
まあ、自然のミニチュアである、と言い換えてもいいでしょう。

木を小さい鉢に挿し木して育てているのではなく、「木そのものに見える」ことが重要なのです。

もっと具体的にイメージできることも多いです。
例えば、同じ松でも、幹がどっしり太く威風堂々と見える盆栽は『長年生きてきた老大樹』を表現しているのに対し、ひょろっと斜めに曲がりくねっている松は『海に面した断崖で、波風に耐えて生えている松』をイメージしていたり。

多湿を好む草物(盆栽は木だけではなく、草でもいいんです)を寄せ植えにして、水辺をイメージしたり。
そんな盆栽を飾る時には、小舟や水鳥などの添配(テンパイ)と呼ばれるミニフィギュアを添え、さらに水辺の雰囲気を演出することもあります。

そして通常の鉢植えやガーデニングであれば、植物は健やかに大きく、花も美しくたくさん咲くように育てるのに対し、盆栽はその『目指す風景』に合わせて育てます。
だからはさみで切ったり、針金をかけて枝を曲げたりするんですね。
ちなみに盆栽鉢は、その風景の土台となるキャンバスの様なものです。

柿の品種の盆栽を育てて秋に実がいくつもなったとしても、目指すのが『山奥でひっそりとたたずむワビサビ感』であれば、ひとつの実を残してあとは切り落としたりするわけです。

だから盆栽は、育てるだけじゃなく『鑑賞』を目的にしているとも言えますね。
鉢植えと違って美術的な価値が高いのはそういうことです。

とまあ、言葉でその定義を語ってみましたが、実際はそんな基礎知識が無くても見ればわかると思いますよ。
 「自分が大木の下にいるみたい」
 「この木は丘の上に立っているように見える」
 「森の中で小鳥のさえずりが聞こえてくるよう」
…きっとそんな風に、『自然の風景』を感じることができますから。