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夢に日付を!仕事に〆切を!なる早なんて〆切は存在しない

160818

『なる早(はや)』という言葉がある。
私は広告代理店で勤務していた頃に覚えたが、それすなわち「なるべく早く」の意味である。
降って湧いた…というか、ねじ込まれた案件がすでに〆切直前っていうか絶対間に合わないようなときに、「それはわかってるけど、なる早で!」みたいに使われる。

また上記例のように言われた側が内心舌打ちせざるをえない状況で多く使われる一方、逆に納期をふわっとさせる為に「なる早でやっておきますね」と頼まれる側が使う場合もある。

しかしこれはフリーランスにとって、絶対に避けなくてはならない悪魔の単語である。

フリーランスに就業時間や休日の規定はない。
納期さえ守っていれば、平日遊びに行ったり1ヶ月休みを取ったり好きなようにできる一方、〆切がヤバければ間に合わせる為に徹夜で追い込むこともある。

しかし「なる早」には期日の設定がないのだから、『終わるまでずっと仕事中』のようなものだ。

「なるべく」という猶予がついているように見せかけて、これが人によって捉え方が大きく異なるところもまずい。
休日をとったり普通の生活をしつつ合間にやればいいのか。
他の案件が終わり次第やればいいのか。
それとも生命存続最低限の『食事』『睡眠』『トイレ』以外ひたすらやるしかないのか。

〆切の設定が無い仕事に携わるということは、人によってその束縛度合いの感じ方は違えど、終わりの見えない軟禁生活を送っているようなものなのだ。
(傾向としては責任感が強いほど軟禁から監禁に近づく…)
これは精神衛生上非常によろしくない。

また厄介なことに、それが親切心から発生した状況だとしても、結果は同じである。
相手が自分のことを忙しいだろうからと気遣って「できるときにやってくれればいいから」と言ってくれたり、相手の期待に応えたくて自分から「早めに出します!」と言ったり。

とにかく早く出して欲しい仕事、携わる者が複数いて依頼された時点でスケジュールの全体像が読めない仕事、必要だが急ぎでは無い仕事…〆切が無い仕事というのは珍しくはない。
けれどどんな状況であっても、フリーランスは自分の心身の健康を守るためにやはり〆切の設定とそこに向けてのスケジューリングは行うべきなのだ。
お客さんの方になくても、自分で決める!
そしてできればそれをお客さんとも共有する!!

と、百万は目の前に横たわる複数の『なる早案件』を眺めながら固く決意するのであった…。