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クリエイティブな仕事がIT化の波に飲まれることはないと誰が言った

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先日『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』(1989)を見たんです。
民間人の子供の目線で戦争を描いた名作で、ガンダムよく知らない方にもぜひ見て欲しいんですが、なんせ30年近く前の作品です。
超未来のはずなのに、主人公が手にしているビデオカメラ的なやつは双眼鏡くらいの大きさで、しかも中から出てくる記憶媒体はなんと「フロッピーディスク」。

そう言えば初代ガンダムとかも今見返すとホワイトベース内の通信は「コード付きの電話」で、見てるとすごい気になっちゃうわけです。

「人が想像できることは、人が必ず実現できる」なんてジュール・ヴェルヌの言葉があるけど、本当にその通りですよね。
無線でいつでも世界中の情報に触れられる、鮮明なフルカラーの画面がついた機械を誰もが持ち歩く時代が来るなんて、子供の頃には想像もしませんでしたよ。

そう、スマホは本当に衝撃だった。
私はこの先の未来がどうなるか全くわからないし、どうなっても驚かないと思います。

そんな時代に、クリエイティブが人間だけに許された能力で、クリエイターたる自分はIT化やAI化といったテクノロジーによる代替とは無縁だとどうして思えるでしょう。
現実にすでに小説を書くAIや、記事を漫画形式に変換するAIなんてものはすでに存在しているのです。

技術的な上手さなどは、特に勝つことが難しいでしょう。
上手さそのものへの評価ではなく、「人が上手い絵を描いているからすごい」という話になっていくかもしれない。
CGが出始めた頃は「これがCGってやつ!?リアル!すげー!!」だったのが、普及した今では逆に実写を「え?これCGじゃないの!?すげー!!」と評価しているわけですからね。

だから私は考えるのです。
ITにできないことは何か。
私がITの力を借りずにやっていることは何か。
それがあるから、最終的な成果物であるクリエイティブに意味があると思える、それこそがその仕事の本当の価値ではないかと。

私の仕事、広告漫画で言うなら、集めたお客さんの情報を目の前に並べ、漫画にするまでの間…。
サービスや商品、はたまたお客さんそのものの好きなところや魅力的なところを感じ、それをどう伝えれば漫画を読んだ人に同じように思ってもらえるか考え、さらに何かのきっかけで思い出してもらうためにはどんなフック(笑いや感動など)を仕掛けるか判断する。

それらを繋ぐものは、一言で言うなら「制作物の向こう側にいる人を想う気持ち」です。

他のクリエイティブも同じ。
イラストレーターなら「見た人にどんな気持ちになってもらいたいか」を考えるでしょう。
WEBデザイナーなら「訪問者が読みやすく、アクションを起こしやすいサイトとは」ということを考えるはず。

いかにIT化の波が早かろうと、全てのクリエイターが絶滅するとはさすがに思っていません。
けれどもそう遠くないうちに、「自称クリエイター」が生きていけない時代は来ると思います。

使い勝手のよい万人受けするかわいいイラストカットや、サービス名や特徴を打ち込むだけで仕上がる漫画、ネットで情報収集して数秒でできあがる記事など、簡単にIT化できてしまう。
ということは、その程度しかできないイラストレーターや漫画家、ライターなどはいらなくなるということです。

むしろクラウドソーシングに溢れる質の悪い案件あたりは、さっさとIT化で駆逐されればいいじゃないと思ってます(失言)。

本当にお客さんのためになることは何か、自分の価値とは何か、それをどう伝えれば仕事になるのか。
それを考え抜いていかないと、クリエイターと言えども生き残れないというのが私の考えです。