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ご応募ありがとうございました〜広告漫画の作画募集に関する愛しさと切なさと心苦しさと

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ありがたいことに百漫画へのご依頼が増えており、今回とある広告漫画案件における作画担当者様の募集を行いました
貴重なお時間を使っていただいたにも関わらずお願いできるのは1名様のみというところで、他の応募者さまにも何か少しでもお役に立てればと今回のご応募を通して選考者の目線で気がついたことなどを書いてみました。
当初は応募者様のみ直接URLをお伝えしようと思ったのですが、これからイラストレーターや広告漫画家を目指す方に読んでいただいてもいいかと思い、ブログとして公開することにします。

もちろん百万というただの一個人、しかも内容が決まっている案件という限定された状況での意見になりますので、今後絶対にお役に立てるという類のものではありません。
けれど一応出版社に頼らない漫画家として、生計を立てているフリーランスの身ではあります。
何か一つでもご参考になることがあれば幸いです。

応募要項はこちらです。
条件等すべて明記して、twitterで募集させていただきました。

求めていたのは「1ヶ月で10ページ以上のカラー漫画を描ける」という証明

条件に私程度の作画能力と記載したこともあり、すべての皆様が「人物作画のレベル」という意味では合格点だったことをまず申し上げます。
というか、ほとんどの方が私よりうまかったです(笑)

けれど今回の条件は、「背景込み」「カラー」「1ヶ月で14ページ+α」の漫画を作画できること。
絵のうまさ以上に、そういう意味で仕事としてお任せできると感じた方に次の段階に進んでいただくことにしました。

具体的には、以下の場合だといくらお上手でもその判断が難しかったです。
 ・ラフのような作画が多い
 ・背景の書き込みがない、または少ない
 ・漫画を描いた経験がない

クライアントワークにおいて重要なのは、どれだけ上手いかではなく、求められた条件で期限内にできるかどうかです。
今回もその点を重視して選考させていただきました。
(ちなみに今回の案件は背景がかなり重要だったので、twitterのサンプルもそれなりに背景が描き込まれたものを使いました。)

ポートフォリオ等を送るときに気をつけると良いこと

応募者さまの全員がフリーランスとしての活動していきたいわけでもないと思いますし、こちらも今回は単発の案件の作画担当の募集であり当事務所の新規スタッフ募集では無かったので、以下のことは採用不採用には影響しておりません。
けれどもし今後絵やイラストでお仕事をしていきたい、チャンスがあれば応募したい(うちじゃなくても)というお気持ちがある場合、こういったことに配慮すると良いのではないかと思います。

◆名義を統一する
twitter、pixiv、応募フォーム等で名乗っている名前がバラバラだと、とても分かりづらいです。
自分はクリエイターとしてこの名前で活動する、ということを決めた方が覚えてもらいやすいかと思います。
本名を名乗るかどうかは私は気にしないですが、PNを名乗っているのにメアドが本名だったりするのはちょっと微妙なので、フリーメアドでもPN名義で用意しておくと良いと思います。

なお本気で独立するつもりの方は、フリーメアドではなく独自ドメインをオススメします。

◆点数はある程度必要
いくら上手くても、4、5点の漫画やイラストを並べただけではお仕事は絶対に取れないと思った方が良いです。(そういう意味で数を拝見するために、今回は二次絵やpixivもOKにしました)
「この絵だと案件に合わないかも…」と思ったのか、かなり厳選されている方も見受けられました。
数をこなしたということそのものが実績にもなりますので、ポートフォリオとして見せる場合はある程度の数があった方が良いです。
また相手の希望の絵柄を抑えた上で、他のテイストの作品があっても良いと思います。「こういうのも描けるなら、あの仕事も相談してみようかな?」と思ってもらえる場合があるからです。

プロを目指している方で、「でもそうは言ってもまだクライアントワークの実績がない」という場合は、無理やりでも作りましょう。
私は初期の頃、小規模でも個人でも商売をしている知人などに頼んで仕事をさせてもらい、それを実績として見せられるものを増やしていきました。

◆「やる気はあります」はビジネスでは禁句
言いたい気持ちはめっちゃわかりますけどね…!
自分の作画能力を謙遜して精神論の方を推しているのかもしれませんが、それを言っていいのは学生さんまで。
「求められた仕事ができるならやる気はなくても構わない」のがプロです(笑)

依頼者の要望を察する

クリエイターが世に溢れかえっている今、お客さんが求めているのは、言われた通りのことをやるだけではない、期待以上の価値を提供する人です。
それは必ずしも技術の話ではなく、ちょっとした「かゆいところに手が届く」提案ができることだったりします。

お恥ずかしい話ですが、ご覧いただいた通り私は漫画家・絵描きとしての能力は超「そこそこ」です。
逆に提案力だけでやっていると言ってもいいくらい。
そしてそこを評価してくれるお客さんと仕事をすればいいし、仕事を手伝ってもらうならそこを学びたいと思ってくれたり、少なくとも共感してくれる人がいい。
だから条件にブログを読んでいただくことを入れました。

そんな依頼者(私)の要望を察して、応募時にブログの感想や気になった記事に触れてくれた方の印象はとても良いです。
もちろんこれも今回の採用不採用には関係しておりませんが、ブログを読んでいただいた上で「一緒に働きたい」と言ってもらえることはとても嬉しかったです。

私のような業界の片隅でひっそり活動する得体の知れない一個人に多くのご応募をいただけたこと、本当に感謝しております。
これからも変わらず個人でできることをやっていくだけなので、あまり多くの方にお仕事をご紹介することはできないのですが、ブログ等を通して働き方など発信していきますので今後ともどうぞよろしくお願いいたします。