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『話す』ことは『離す』こと

160621

『悩みは人に話すと楽になる』というのはよく言われていることだ。

けれど自分はと言えば、なかなか人に話せない。
プライドが高く、悩みを弱みと思っているからだろう。
「話せるもんなら話しとるわ!」と内心逆ギレしているタイプだった。

けれどその言葉通りの体験で救われたことがあり、今は多少考えを改めている。

数ヶ月前まで、ある悩みを抱えていた。
いつまでも逃げていないで向き合わなくてはと思っていたけど、そのことに真正面から対すると動悸が激しくなり手が震えるという、文字通り『トラウマ』になっていた。
人には到底話せなかった。

けれどそれと戦って勝たないと次に進めないと思っていたから、私は人生で初めて『心理カウンセラー』に手伝ってもらおうと考えた。
問題は外ではなく克服できない自分にあると思っていたので、必要なのは自分との対話であり、専門的知識を持っている第三者にその手伝いをしてもらおうと思ったのだ。
1回話をしただけで解消できるとは思えなかったから、継続する前提で料金的、場所的に通えるところを探した。

そんな頃だった。
とある人との打ち合わせ中、流れでその話になった。
その人とじっくり話したのは確かその日が初めてだったが、打ち合わせ自体とてもクリエイティブで楽しく、終わる頃にはすっかりリラックスムードだった。

とは言え「この人ならば」という決意があったわけじゃない。
たまたま話の流れがそっちに行っただけだった。
けれど、ほんの世間話の流れでさわりだけ話したつもりが、私はいつの間にか堰を切ったように語っていた。
案の定途中から震えも発生したが、話は止まらなかった。

そうして順を追って話してはいたが、元々人に聞かせる為の話ではないから、オチがあるわけではない。
最後は、でもまあ今はなんとかやってますけどねーともにゃもにゃした感じで話は終わった。

幸い相手はよくできたお方で、最後まで静かに聞いてくれた。
(なんとお恥ずかしい話、ほぼ初対面の人だというのに私は話し中興奮のあまりちょっと泣いてしまった。
内心相手はドン引きしていたことだろう・苦笑)

話し終わって我に帰った直後は、いきなりそんな悩みをぶちまけた自分がただただ恥ずかしくて、平謝りしつつ早々に会合を切り上げた。

しかしすぐに変化に気がついた。
『私、もうあの悩みのこと、どうでもいいと思っている。』
ただ話しただけだったのに、何一つ解決していないのに、本当に雲が晴れたようだった。

元凶となったそのことと、私は「向き合って戦って、乗り越えなくては」とずっと思っていた。
けれど実のところ私はとっくに乗り越えて、自分の足で歩き始めていた。
なのに視線はその「悩み」にいつも向いていて、自分が歩けていることに気がついてなかったのだ。

自問自答していては気がつけなかったことだった。
悩み自体が解決に至ってないことより、『悩みを解決せねば』と抱えていることの方が、私にとっては問題だったなんて。

昨日『話す』ことは『離す』ことに繋がるという言葉を見て、このことを思い出し今綴っている。
そんなことがあったからと言って、「よし!今後はどんどん話していこう!!」となるわけではない。
が、これまでただ情報として認識されていた『悩みは人に話すと楽になる』はこのときに体験となり、腑に落ちた。

話すことで楽になれることがあるなら、逆に言えば話を聞いてあげるだけで楽にしてあげられることもあるということだろう。
その時が来たら、私も誰かの力になれますように。