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漫画雑誌と漫画家の行く末〜海面上昇でより高いところに詰めかける方法もあれば、自分で、みんなで船を作る方法もある

170219
(少年ジャンプで育ちデビューを目指していたので、ジャンプで好きな作品を自分の絵で再現するなどの修行?もやっていました。)

漫画には『ジャンル』と『属性』というものが存在する。

ジャンルというのは、
スポーツ、恋愛、学園物、ファンタジー、バトル、サスペンス、ギャグ…
といった具合。
スポーツでもサッカーだバスケだと細分化するし、複合的に学園恋愛コメディ、推理ギャグという感じで展開することもある(むしろ複合化している方が多い)。

けれど恐らく、ある人が「読みがち」な漫画があるとしたら、それは『ジャンル』よりも『属性』的に偏っていることが多いんじゃないかと思う。

属性、すなわち
少年漫画、少女漫画、青年漫画、4コマ漫画、コミックエッセイ、BL漫画…
といった具合。

それはどうしてかというと、単純に漫画の掲載媒体である『漫画雑誌』にターゲット層が設定されているからだ。
自分で少年漫画誌を買っていたとか、姉妹が買っていた少女漫画誌を読んでいたとか、雑誌単位で漫画を読んでいると、自動的にその属性の漫画に慣れ親しむことになるのだ。

しかしこれが今や崩れつつある。
私は理由は主に2つあると思っていて、雑誌そのものの価値が下がって販売部数が減っていることと、誰もがネットで情報を日常的に得られる環境になったことで、掲載誌に関係なく『面白い作品』そのものにダイレクトに辿り着けるようになったからだ。

これは現状起こっているから、変化として受け入れる他ない。
今まで雑誌側が「あなたたち(ターゲット層)が面白いと思ってくれるのは、きっとこういう作品でしょう?」と提案し、ある意味押し付けてきたことが、今は読み手主体で面白さを選ぶことができる。

であれば本当に描きたいものがある人は、雑誌連載にこだわらず、ターゲットなど考えず、自分が面白いと思うものを描いてネットでどんどん発表すればいいのだ。
雑誌や編集部の力があってできることというのも確かにたくさんあるが、リーチできる可能性がある読者数はネットの方が圧倒的に多い。
雑誌では連載できないようなマニアックな作品でも、アンテナに引っかかる人は必ずいる。

(もちろん雑誌側もその辺はよくわかっていて、WEB版〇〇や漫画アプリといった形で本誌よりも幅広く、無茶な作品も取り扱えるメディアを運営していることもあるので、自分に合っていると思うならそちらでも良い)

漫画雑誌というのは、漫画家が苦手とする、漫画を描くこと『以外』を代行してくれる存在である。
逆に言えば、作品を発表する方法、マーケティング、マネタイズなどを自分でできるのであれば、独自に漫画を発表してやっていけばいいと思う。
もしくは、それをやってくれるフリーの漫画家ディレクターのような存在と組んでやればいい。(現状そういう人がいるのかいないのかわからないけど)

また、私が「フリーランスやる前に数年は企業で勤めてみるといい」と思っているのと同様に、1度は雑誌で仕事をしてみて、そこで得た知識を元に独立してやっていくフリーの漫画家や編集者がもっと現れてもいいと思う。

または漫画家数名で会社を起こし、編集を雇い(ついでに税理士さんとかも会社でやってもらうと楽)、協力してやることだってできる。
その会社でメディアを立ち上げてもいいし、あくまで個人の集合体としてやったっていい。

私は漫画雑誌を読んで育った世代であり、「雑誌がオワコン」などとは思ってもないし思いたくもない。
けれど漫画を描きたいなら、表現したいものがあるなら、『漫画雑誌でターゲットに配慮して作品を描く』以外の方法もあるということを知ってほしい。
もはや雑誌連載が漫画業界の全てではないのだから。
そこに目を向けず、自分が目指す媒体のことしか考えないのは、純粋だけに脆い。
そういう人が、『挫折』をする。

雑誌の次の『漫画の形』がWEBにあるのは間違いないけど、その方法は未だ暗中模索で様々な方法が展開されており、正解は定まっていない。
もしかしたらこのまま定まらず、アメーバのようにネットの隙間のあちこちに姿形を変え浸透していくのかもしれない。

私は今は広告漫画家だけど、恐らくどんな形であれ漫画を描いて生きていくので、今後の漫画のあり方の行く末を引き続き追っていこうと思う。