目立つ、ウケる、伝わる ー 漫画の力をあなたに。

日本赤十字のお世話になった話

160416

義援金の振込先をいくつか検討する中、日本赤十字社を目にした。
そして、個人的に赤十字の活動で助かったことがあったことを思い出したから、その話をしようと思う。

私はそのとき確かに『被災地』と呼ばれる場所にいた。
それまで赤十字と関わったことがない私でも、彼らが「被災地でけが人の手当や物資の普及の為に働く団体」だということは知っていたから、姿を見かけた時に不思議とは思わなかった。

しかし彼らは直接的な救援のために来たのではなかった。
詳しくは書かないが、私を含めその場に多くいた、被災し不幸な目にあった人の「家族」のためにやってきたのだという。

私たち家族はケガをしているわけじゃないのにとはじめは思っていたが、その地での日数が経つに連れ、心が体に大きな影響を及ぼすことはすぐにわかってきた。
家族を思う辛い日々が続き、心労がたたって倒れる人、眠れない人、食事を受けつけない人が出てきた。

私は比較的食べて、きちんと寝ていたとは思う。
それでも何故かよく鼻血が出るようになったので、ある日家族たちの為に用意されていた施設の一角に作られた、赤十字の方が常駐する臨時の保健室のようなところへ足を運んだ。

処置を受けて、簡単に健康状態を確認してもらい、赤十字の方と気晴らしのつもりで話をした。
話を聞いてもらううち、ずっと我慢していた気持ちが溢れ出した。
頭がおかしくなりそうな辛い状況ではあったが、それは他の家族たちも同じで、それ以外の人は問題解決のために一生懸命動いてくれていたから、気持ちをぶちまける場所がなかったのだ。
号泣して、叫びまくったように思う。
その間赤十字の人は、ずっと優しく寄り添ってくれていた。

あとから知ったのだが(当時も聞いたはずだが記憶があいまいなのだ)、彼らは赤十字の中でも「心のケアチーム」という、家族や友人を失ったり、避難所での生活で苦しむ人たちに寄り添って支えるための活動をする専門チームだった。

チームが何人だったのかも定かではないが、保健室以外でもあちこちの家族の元に散らばって、血圧を測ったりしながら他愛もない話をしていたように思う。

精神や心理療法の専門的な知識があったかはわからない。
ただ、あのような場においては「ただ話を聞いてくれるだけの第三者」の存在が救いになるのだと知った。

そのことを思い出して少し泣きながら、赤十字社の口座に(大した金額ではないけれど)振込をした。
もちろん今回の熊本地震への義援金だから赤十字の活動費になるわけではないし、今想いとお金を届けたい先は被災地だ。
けれど、思い出せてよかった。

ちょっと仕事が落ち着いたら、ホームページなどでその活動に目を向けてみたいと思う。

日本赤十字社
http://www.jrc.or.jp