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本物は守るべし、エンターテインメントは攻めるべし〜伝統文化の生きる道

161106

先日NHKで放送されていた『ももクロ和楽器レボリューションZ』という番組を録画視聴した。
ももクロとゲストアーティストが、この番組のために編成された和楽器バンド(太鼓、琴、尺八、篠笛、三味線など)の演奏で歌うという、面白い試みだ。

私がこの番組を見たのは、私がモノノフ(ももクロファンのこと)だからである。
ももクロでテレビ番組のキーワード予約をかけてあるので、ももクロ関連は自動的に録画されるのだ。
特別な思いが和楽器の方にあったわけではない。

しかし番組はとても面白く、和楽器に素直に感動した。
その音色を活かしつつ、現代の曲にアレンジされた演奏。
デーモン閣下のDEEP PUEPLE『BURN』などは必聴である。

古来の文化を『エンターテインメント』にする。
これはその文化を伝える上で、とても有効な手段だ。

最初から本物の『伝統』を自分で咀嚼し、理解できる人は少ない。
というか、興味の矛先がこれだけ多様化している中でそれができる人だけを待っていては、その文化が衰退することは目に見えている。

だから元々興味がない人にその裾野を広げるには、わかりやすく、面白く、感動を与えなくてはならない。
それが文化をエンターテインメント化することである。
それは古来の伝統を捨てて、現代に迎合することではない。
エンターテインメントを表現方法のひとつとして積極的に取り入れ、その文化の幅を広げるのだ。

単純なフロントエンド(集客商品)、バックエンド(本命商品)の関係にはならないだろう。
つまり、エンターテインメントで興味を持った人がいずれ本物の伝統にハマるとは限らない。
エンターテインメントの質が高ければ、そちらを追い続けるという道もあるはずだ。

それでも構わない、やるべきだ。
やらないよりは、絶対に興味を持つ人を増やすことができる。

スーパー歌舞伎を始めた3代目市川猿之助。
三味線ユニットとして世界で演奏する吉田兄弟。
音楽とコラボしたパフォーマンスで客の目の前で盆栽を作り上げる平尾成志。

伝統を守る立場の人々から煙たがられることもあるだろう。
しかしいくら伝統を守ったところで、文化そのものが滅びては意味がない。
伝統を守るために守る人、文化を守るために攻める人、どちらも必要なのだ。

本物を目指せない立場でも、その文化を愛するのであれば気軽にエンターテインメント化してみるのはありだと思う。
私なんかが、と思うかもしれない。
それでもその世界を全く知らない人から見れば、そんな人の知識でも目から鱗だったりするものだ。

私は業界全体からすれば「やっている」と口に出すことすらはばかられる盆栽初心者である。
それでも盆栽の楽しさを知っている。
だから、自分で『盆栽ツアー』なるイベントも企画してみた。

そして今度は、出展する名古屋のイベントでミニ盆栽を展示しようと思っている。
盆栽目的で集まるお客さんではないからこそ、私のチープで気軽なエセ盆栽という日常的レベルに落とし込んだエンターテインメントが意味を持つと思って展示を決めた。

自分が楽しむだけでもいいけど、その文化を愛する者としてファンを増やせるならもっといい。
自分なりのエンターテインメント化が難しければ、プロのエンターテインメントに友人を誘ってみるもよし。
きっともっと楽しい世界が広がるはずだ。