広告漫画を検討しているお客様からよくいただく質問のひとつが、「二次利用はできますか?」というものです。
今回は業界における一般的な二次利用の考え方と、百漫画としての方針をまとめました。
制作物を幅広く活用するための参考になれば幸いです。
業界全体の二次利用の相場
まず制作側が「制作物の二次利用は一切認めません!」と規定している例は聞いたことがありませんが、逆に「無料でいいので好き放題使ってください!」という場合もあまり無いですね。
大抵は追加で料金を支払って利用するのが一般的です。
料金相場は制作費の「30〜80%」
日本イラストレーション協会(JILLA)のホームページでは、二次使用料を「7割」と定めています。
https://jpn-illust.com/guarantee.html
しかし続けて
現実では予算的に難しい場合も多く、なかなかこの通りにはいかないので、話し合いでお互いの妥協点を見出します。
と記載があるように、これが絶対的な基準となるわけではありません。
実際のところ、漫画・イラスト業界では、二次利用料はおおむね制作費の30%〜80%で支払われることが多いようです。
相場に幅があるのは、用途によって金額が大きく変わるためです。
例えば印刷物のみだと比較的低めですが、テレビCMなど大型のキャンペーンに使われるときは高めになります。
また掲載期間に応じて設定される場合も。
そもそもなぜ二次利用料がかかる?
もしかしたら、二次利用を考えている方の中には「もうすでにある物を使うだけで、新しく制作するわけでもないのに、どうして料金が発生するの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
ここでご理解いただきたいのは、実は漫画やイラスト、デザインなどのクリエイティブは「完成した成果物」そのものを売っているわけではなく、それを「使用する許可」に対価をいただいているということです。
そもそも制作物は著作権法上、権利は通常クリエイター側にあります。
そのため「別用途で使う場合は許可が必要」という仕組みになっています。
トラブルを防ぐためにも、作品の利用範囲を金額とともに決めることは、お互いのために必要なことなのです。
百漫画の二次利用ポリシー
百漫画では、「制作費の20%」を基本の二次利用料としています。
業界相場からみればかなりリーズナブルな設定と言えるのですが、実は以前は同じ目的の用途であれば無償で利用を許可していました。
「せっかく作った漫画だから、たくさん使ってほしい」という思いからです。
しかし残念ながら、目的外の利用によるトラブルが発生。
想定されていなかった媒体で利用されただけでなく、絵や漫画に加工をされていたこともあり、制作者として不利益が生じかねない状況が出てきました。
そのため現在は、明確な利用範囲と料金設定を行い、お互いに安心して使えるルールへと改善しています。
キャラクター展開など柔軟な対応をするケースも
マスコットキャラクターなど、始めからホームページやグッズなど広い用途を想定している場合は、二次利用とは別のご提案をする場合が多いです。
使いやすい運用フローをご提案しつつ、料金はコミコミにすることがほとんどですね。
まとめ
二次利用を視野に入れると、制作した漫画をより活用することができます。
同じ作品でも、使い方次第でPR効果を長く広く伸ばすことができますので、ぜひお気軽にご相談くださいませ。










